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投資信託の買い時はいつ?始めるタイミングやポイントを解説


投資信託に興味があっても買い時がわからず、なかなか始められない方もいるのではないでしょうか。

結論から言うと、投資信託は価格で商品の良し悪しを判断しにくかったり、積立投資することで時間分散できたりするため、買い時を気にする必要はあまりありません。

投資信託で利益を得るためには、長期運用や分散投資を意識することが大切です。

そこで今回は、投資信託は買い時を気にしなくてもいい理由を紹介します。

投資信託で資産運用をするときのポイントも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

 

投資信託の仕組み

2024-9-20

投資信託とは、複数の投資家から集めた資金をまとめ、専門家が株式や債券などに投資・運用する金融商品のことです。

投資対象には、株式や債券、不動産といったさまざまなものがあります。

なかには、日本を含めた世界中の株式へ投資できる商品を取り扱っているものもあります。

投資信託では買い時を気にしなくていい

投資信託では、以下の理由から買い時を気にしなくてもいいとされています。

  • 基準価額で商品の良し悪しが判断しにくい
  • ドルコスト平均法で時間分散ができる

それぞれの理由を詳しく紹介します。

基準価額で商品の良し悪しが判断しにくい

株式投資の場合は、安いときに買って高いときに売ることで利益を狙えます。

そのため、投資に対して価格を見ながら取引をするというイメージをもっている人もいるでしょう。

しかし、投資信託の値段に該当する「基準価額」では、商品の良し悪しを判断するのは難しいため、安いときに買って高いときに売る手法はあまり効果的ではありません。

投資信託1口あたりの値段を表す基準価額は、純資産総額を総口数で割って算出します。

投資信託に投資する人が増えると総口数が大きくなるので、株価のように需要と価格が連動するわけではありません。

基準価額が高い投資信託であっても、必ずしも人気のある銘柄というわけでないので注意が必要です。

また、総資産総額は、その銘柄に組み込まれている国内外の株式や債券といった複数の資産の値動きによって変動します。

金融商品の種類によって値動きに影響を与える要素が異なり、すべての要素を考慮しながら買い時を見極めるのは難しいといえます。

ドルコスト平均法で時間分散ができる

投資信託ではドルコスト平均法によって、価格変動リスクを抑えられるので、買い時を気にする必要はあまりありません。

ドルコスト平均法とは、一定額の商品を定期的に購入し買い付け時期を分散することで、平均購入単価を平準化する手法です。

価格が高いときには少ない口数で購入し、安いときに多くの口数で購入することで、高値掴みのリスクを回避しやすくなります。

投資信託では、積立購入をすることでドルコスト平均法による時間分散ができます。

ドルコスト平均法は、長期運用するほど大きな効果になるため、投資信託は買い時を考えるより早く始めて長く続けることが大切です。

投資信託で資産運用をするときのポイント

2024-9-20

投資信託は、以下のポイントを押さえて運用するのがおすすめです。

  • NISAやiDeCoを活用する
  • 長期運用を前提とする
  • 分散投資を意識する

それぞれ詳しく紹介します。

NISAやiDeCoを活用する

投資信託をする際は、NISAやiDeCoを活用しましょう。

投資信託で得た利益には、原則として20.315%の税金がかかりますが、NISAを利用すれば運用益が非課税になります。

iDeCoでは、掛金が全額所得控除になるため、節税効果が期待できます。

ただし、iDeCoは年金制度であることから原則、60歳になるまでは引き出せないので注意が必要です。

NISAとiDeCoは併用できますが、どちらか一方だけを始めたい場合は、資産運用の目的に応じて選びましょう。

老後資金以外の資金準備を目的としている方は好きなタイミングで売却できるNISA、老後資産の準備を目的としている方にはiDeCoを選ぶのがおすすめです。

長期運用を前提とする

投資信託を長期運用すると、複利効果が高まって得られる利益が増えやすくなります。

複利とは、運用益を再投資して、より多くの利益を得る方法です。

例えば、年利4%の商品に毎月1万円を積立投資して5年運用した場合、単利では5年間で24,000円(12万×0.04×5年)の運用益になりますが、複利では約72,770円の運用益が得られます。

元本 運用益 元本+運用益
1年目 120,000円 2,184円 122,184円
2年目 240,000円 9,256円 249,256円
3年目 360,000円 21,411円 381,411円
4年目 480,000円 38,852円 518,852円
5年目 600,000円 61,790円 661,790円

分散投資を意識する

基本的に同じ金融商品は、値動きが連動しやすい特徴があります。

例えば、日本国内の株式だけで構成された投資信託を保有していると、日本経済が落ち込んだときに株価が急落して資産全体が値下がりするリスクがあります。

そのような状況を防ぐには、日本国内の株式だけでなく、海外の株式や債券などに分散投資をすることが大切です。

投資信託を始める際は、投資対象を分散してリスクを軽減することを意識しましょう。

投資信託で利益を得るには早く始めて継続することが大切

投資信託で利益を得るには、買い時を見極めるより、早く始めて長く運用することが大切です。

そのため、投資信託に興味が出たときは、可能な限り早く始めるのがおすすめです。

投資信託の仕組みや商品についての知識がある程度身に付いたら、少額からでもいいので運用を始めてみましょう。

投資信託を始めることに不安がある人や、どのように投資資金を準備すればいいのかわからない人は、お気軽にご相談ください。

監修者:東本 隼之
AFP認定者、2級ファイナンシャルプランニング技能士

この記事を書いた人:花谷瑛奈
2級ファイナンシャル・プランニング技能士・マネーライター|SEO記事を中心に300記事以上の執筆を担当|得意分野:税金、社会保険、資産運用など|ていねいにリサーチして読みやすく、わかりやすい記事を執筆します。